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2022.06.30

若き情熱と行動力でつくる山形の未来

公益社団法人 日本青年会議所 東北地区 山形ブロック協議会
2022年度会長 岩田雄治さん(公益社団法人 山形青年会議所)


取材当日に山形ブロック協議会の理事長懇談会が開催された、山形市のパレスグランデールにて

取材当日に山形ブロック協議会の理事長懇談会が開催された、山形市のパレスグランデールにて

公益社団法人 日本青年会議所(以下、青年会議所)。その組織の名を「聞いたことがあるし存在も知っているけれど、具体的にどんな活動をしているのかわからない」―。そんな風に思っている方も少なくないのではないでしょうか。今回は、青年会議所東北地区山形ブロック協議会の2022年度会長を務める岩田雄治さんにお話を伺いました。

地域特性を活かした幅広い事業を展開

「明るい豊かな社会の実現」を目指す、若手事業継承者をはじめ地方自治体の職員や会社員などによる団体「青年会議所」。山形県内には、山形や米沢、新庄、酒田など16の青年会議所が存在します。その16の青年会議所から組織される山形ブロック協議会で、現在、会長を務める岩田さん。山形青年会議所への入会は2010年に遡ります。「取引先の方々や同世代の知人たちの強い勧め、さらには“きっとすごく勉強になるし、地元で仕事をしていくのであれば入っておいて損はない”という父からの助言も後押しとなり入会を決めました」。

普段は山形市飯塚町にある株式会社城西電工で代表取締役を務める岩田さん。青年会議所の会員になったのは、まだ代表権はなく管理職に就いていた26歳当時だったと言います

普段は山形市飯塚町にある株式会社城西電工で代表取締役を務める岩田さん。青年会議所の会員になったのは、まだ代表権はなく管理職に就いていた26歳当時だったと言います

「私も入ってみてわかったのですが、青年会議所の活動は多岐にわたります。山形青年会議所を例に挙げると、大きくはまちづくり事業、次世代の育成事業、災害支援活動の3つ。まちづくり事業の中には山形大花火大会の開催・運営なども含まれており、新庄であれば新庄雪まつり、鶴岡であれば赤川花火大会などを基幹事業としながら、各地青年会議所で地域特性を活かした事業を展開しています」

第42回山形大花火大会1
第42回山形大花火大会2
第42回山形大花火大会3

2021年8月14日に無観客で開催された第42回山形大花火大会。あいにくの雨に見舞われた当日、岩田さんはどしゃ降りの中、運営スタッフとして打ち上げ会場である霞城公園に(泣)。YouTubeでの生配信の閲覧数は23,700人にものぼり、大きな反響がありました(画像提供:公益社団法人 山形青年会議所)

修練・奉仕・友情を三信条とする青年会議所。岩田さんは「活動の魅力は、社会に特化した事業や運動を展開する中で、多くの自己成長の機会を得られること。全国には志を同じくするメンバーがたくさんいます。地域が変われば課題も変わるので、全国に視野を広げた上で地元の課題にクローズアップできる。そうしたスケールメリットを生かした情報共有も楽しく、有意義なものに感じます」と目を輝かせます。

近年、青年会議所の会員は全国的に減少傾向にあり、会員拡大に苦戦している団体も少なくはありません。その中でも、本県は比較的順調に会員が確保できていることから、他県からも大きな注目を集め、やり方について教えを乞われることもあるのだと岩田さんは言います。

「昔のような体育会系のノリで強引に入会を薦める時代ではなく、私たちのビジョンをしっかりと理解していただくことに重きを置いています。そのために、各地の青年会議所では入会希望者が参加可能なセミナーや体験型の事業などを実施。入会前に雰囲気がわかれば安心につながりますよね」と岩田さん。活動への誇りと同士への愛着を覗かせながら熱っぽく語ります。

「ベビーファースト」で誰もが住みよい山形に

県内16の青年会議所からなる山形ブロック協議会が、いま、最も力を入れて取り組む活動の一つに「ベビーファースト運動」があります。これは2021年6月に日本青年会議所の運動としてスタートし、子育て世代が”子どもを生み育てたくなる”社会の実現を目指すもの。山形県もこの趣旨に賛同し、2022年5月30日には山形ブロック協議会とベビーファースト運動共同宣言を行いました。

“ベビーファーストな山形県”をつくるため、今後、山形ブロック協議会では県をはじめ各地青年会議所や企業と連携したさまざまな取組みを実施していく予定です。

山形県庁にて行われたベビーファースト運動共同宣言。子育てをするパパ、ママたちが讃えられ、未来を担う子どもたちの笑顔があふれる山形県を目指します(画像提供:公益社団法人 日本青年会議所 東北地区 山形ブロック協議会)

山形県庁にて行われたベビーファースト運動共同宣言。子育てをするパパ、ママたちが讃えられ、未来を担う子どもたちの笑顔があふれる山形県を目指します(画像提供:公益社団法人 日本青年会議所 東北地区 山形ブロック協議会)

そして2022年7月9日には、ベビーファースト運動共同宣言後、初の大きな発信事業となる第55回山形ブロック協議会ブロック大会in酒田が酒田市民会館「希望ホール」で開催されます。【心粋(こころいき)】~かけがえのない仲間と創る新時代への挑戦~をスローガンに開かれる本大会。目玉となるのは、会員以外の一般参加も可能なメインフォーラムと地域活性事業です。

メインフォーラムの目玉となるのは、豪華ゲストを交えた「ベビーファーストセッション」

メインフォーラムの目玉となるのは、豪華ゲストを交えた「ベビーファーストセッション」

酒田市日和山公園内にて同日に開催予定の地域活性化事業『スマイルフェスタ2022 inさかた』。酒田市・遊佐町で人気のキッチンカーや県内有名スイーツなど食の魅力発信のほか、大人も子どもも楽しめるワークショップや体験型の企画も。「もちろん入場無料ですのでぜひ奮って来場ください!」と岩田さん

酒田市日和山公園内にて同日に開催予定の地域活性化事業『スマイルフェスタ2022 inさかた』。酒田市・遊佐町で人気のキッチンカーや県内有名スイーツなど食の魅力発信のほか、大人も子どもも楽しめるワークショップや体験型の企画も。「もちろん入場無料ですのでぜひ奮って来場ください!」と岩田さん

年初から企画を練ってきたというブロック大会。取材に伺った5月末は準備も佳境に入ったところで、忙しい合間を縫って県内各地の青年会議所から理事長メンバーが集結されていました

年初から企画を練ってきたというブロック大会。取材に伺った5月末は準備も佳境に入ったところで、忙しい合間を縫って県内各地の青年会議所から理事長メンバーが集結されていました

普段から多忙を極める岩田さんに、ご家庭内での「ベビーファースト運動」について聞いてみるとこんな回答が。

「青年会議所活動と仕事以外の限られた時間にはなってしまいますが、妻の家事や育児の負担を少しでも減らせるよう自分ができることは率先して動くようにしています。私自身じっとしていられない性格というのもあり、週末もただただ休むということはなく、子どものスポ少や塾の送り迎えなどは進んで担当していますね」

中学3年生、小学5年生と1年生の3人のパパである岩田さん。「青年会議所の活動や仕事のことを理解してくれている妻には、感謝で頭が上がりません」

中学3年生、小学5年生と1年生の3人のパパである岩田さん。「青年会議所の活動や仕事のことを理解してくれている妻には、感謝で頭が上がりません」

「より良い山形」の実現に向けた真摯な情熱を次の世代へ

個人の意志によって入会できる青年会議所ですが、20歳から40歳までという年齢制限が設けられています。会員は40歳を超えると現役を退かなくてはなりません。

「入会から12年目を迎え、現在は38歳になりました。あと2年という限られた時間の中で、私が入会した当時先輩方が指導してくださったように、今度は自分が下の世代にいろんなことを伝えていきたいと思います」と岩田さんは表情を引き締めます。

「自分の経験を振り返ってみても、青年会議所に入会してマイナスになることは何一つなかったと感じています。ここで得られる学びや気づきというのは、普段の仕事や生活だけではなかなか得られないものですので、入会を検討されている方がいらっしゃれば、ぜひまずは入っていただきたいですね」

「やるかやらないかで迷ったら“とりあえずやってみる”が自分の信条。青年会議所も、まずは入って良し悪しを決めていただくのも一つの手だと思います」

「やるかやらないかで迷ったら“とりあえずやってみる”が自分の信条。青年会議所も、まずは入って良し悪しを決めていただくのも一つの手だと思います」

公益社団法人日本青年会議所 東北地区 山形ブロック協議会

この記事を書いた人
あかかいぎさん

あかかいぎさん
Profile 山形会議のキュレーター。山形市出身。大学で県外に出るも、就職で山形に戻る。変な文房具とパン、魚卵と臓物が好き。似ていると言われる芸能人は櫻井翔と餅田コシヒカリ。
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