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2023.09.27

電気自動車で地域防災-被災した方々にすばやく安心を届けたい-

山形三菱自動車販売株式会社 代表取締役社長 鈴木武浩さん


社屋前の充電スポットで。「電気自動車は電気が取り出せる仕組みになっているので、有事の際は被災地へ出向いて、必要な電気を供給することができます」と代表取締役社長の鈴木武浩さん

社屋前の充電スポットで。「電気自動車は電気が取り出せる仕組みになっているので、有事の際は被災地へ出向いて、必要な電気を供給することができます」と代表取締役社長の鈴木武浩さん

近年、地球温暖化や環境問題が深刻化する中で、環境への負荷を軽減するクリーンなエネルギーを使用した移動手段として注目を集めている電気自動車。今回は、世界に先駆けて新世代電気自動車の開発を行った三菱自動車の県内ディーラーである山形三菱自動車販売株式会社(以下山形三菱自動車)代表取締役社長の鈴木武浩さんに、電気自動車の魅力、自治体との防災協定の取り組みなどについて伺いました。

快適に、心地よく。電気の力でスムーズな走行を実現

最近、頻繁に見かけるようになった電気自動車。その魅力について鈴木さんはこう話します。
「三菱の電気自動車には、バッテリーとモーターだけで動かすEV車と、エンジンで発電した電気をバッテリーに溜めて、その電気でモーターを動かして走るPHEV車の2つの種類があります。
最大の魅力は、ガソリン車よりコストパフォーマンスがよく、環境に優しいこと。太陽光などの再生エネルギーから電気を調達すれば、カーボンニュートラルにも貢献できます」
また、三菱自動車独自の「S-AWC(スーパーオールホイールコントロール)」は電気自動車をさらにスムーズに走行させるシステムのため、より快適な乗り心地が実現できていると言います。

※「走る・曲がる・止まる」といった車両運動を、ドライバーにとって違和感がないよう、継ぎ目なく連続的に統合制御することで、クルマの操縦性と安定性を飛躍的に向上させるシステム。

「快適な乗り心地の側面はもちろんですが、車の内部にある電気が取り出せるので、災害時にも役立ちます」

「快適な乗り心地の側面はもちろんですが、車の内部にある電気が取り出せるので、災害時にも役立ちます」

東日本大震災がきっかけで、新しい電気自動車が誕生

2011年3月11日、未曽有の大災害となった東日本大震災。発生時は、さまざまな物資の供給ルートが途絶えるなどし、ガソリンが不足する深刻な事態を招きました。
「ガソリンを必要とする車が使用できなくなる状況の中で、当時販売していた電気自動車『i-MiEV(アイミーブ)』を被災地への物資輸送や、医師を避難所へ送る際に使用する目的などで90台余り支援に送り出しました。その時に、被災地の方々から“車の中にある電気が使えたらいいのに”と言われたことがきっかけで、車から電気が取り出せるように開発を進めていったのです」
三菱自動車は被災地の声を受け、わずか1年足らずの2012年、車から電気を取り出せる給電装置「MiEVパワーボックス」を開発。この装置によってi-MiEVは外部への給電が可能になりました。
その後、装置がなくとも車から直接電気を取り出せるPHEV(プラグインハイブリッド)車が登場するなど、災害にも強い車を次々と開発したのです。

電気自動車eKクロス EV(i-MiEVの進化形)と給電装置「パワー・ムーバーⓇ」。eKクロス EVはフル充電することで一般家庭の約1日分※の電力が賄えるそうです(写真提供:山形三菱自動車販売株式会社)※一般家庭での1日の電力消費量を10Kwhとして算出

電気自動車eKクロス EV(i-MiEVの進化形)と給電装置「パワー・ムーバー」。eKクロス EVはフル充電することで一般家庭の約1日分の電力が賄えるそうです(写真提供:山形三菱自動車販売株式会社)
※一般家庭での1日の電力消費量を10Kwhとして算出

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現行のアウトランダーPHEV車では、フロアコンソールボックス背面と、ラゲッジルームの2か所にあるアース付きコンセントにプラグを差し込むだけで電気が使用できるそう(写真提供:山形三菱自動車販売株式会社)

現行のアウトランダーPHEV車では、フロアコンソールボックス背面と、ラゲッジルームの2か所にあるアース付きコンセントにプラグを差し込むだけで電気が使用できるそう(写真提供:山形三菱自動車販売株式会社)

全国初。災害時協力協定を県内全ての自治体と締結

近年激甚化する自然災害に備えて、三菱自動車ではPHEV車を活用した支援活動を展開。各自治体と災害時協力協定を締結し、PHEV車を速やかに被災地・避難所等へ届けるシステム「DENDOコミュニティサポートプログラム」を立ち上げました。
「山形三菱自動車では、2019年に大江町と災害時協力協定を締結したことを皮切りに、2022年11月までに山形県および県内全市町村と協定を締結しました。県内のすべての自治体と締結したのは山形三菱自動車が全国で初めてになります」
また三菱自動車では、災害時には避難所、平時では外部給電機能がもたらす災害時の価値が体感できる防災コーナーがある次世代店舗として『電動DRIVE STATION』を全国に展開。 「山形では山形店が対象店舗になっています」とのこと。三菱自動車の防災に関する取り組みや、地域貢献は山形三菱自動車の取り組みとなってさらに浸透を続けています。

山形店店内にある停電時のデモンストレーションコーナー。「PHEV車がガソリン満タンでフル充電されていた場合、一軒家※で約12日間は通常と同じように電気を使う生活ができます」と鈴木さん。技術の進歩には驚かされるばかりです※一般家庭での1日の電力消費量を10Kwhとして算出

山形店店内にある停電時のデモンストレーションコーナー。「PHEV車がガソリン満タンでフル充電されていた場合、一軒家で約12日間は通常と同じように電気を使う生活ができます」と鈴木さん。技術の進歩には驚かされるばかりです
※一般家庭での1日の電力消費量を10Kwhとして算出

被災現場の把握や飲料水の配達で活躍

2022年8月、山形県置賜を中心に降り続いた大雨により橋が崩落するなどの大規模な災害が発生。また、同年12月には、小国町で一日の降雪が観測史上1位になる豪雪被害が発生しました。
その際に山形三菱自動車では協定に基づき、災害があった地域より車両貸与の要請を受け、提供したそうです。
「災害発生時には迅速に対応できるように各自治体と対応マニュアルを作成しています。一番のポイントは、初期対応で混乱している中、“どこに連絡をすればよいか”をお互い明確にしておくことです。
連絡が取れた後は、状況に応じての必要な台数、貸し出す場所などの聞き取りを行い、近くの店舗から車両を送り出します。
三菱の主力SUV車は、45度の斜面も登れるほどの走破性に優れており、悪路でも安全に走行することができるので、被災現場の状況の把握や、孤立した住民へ飲料水を届ける際に使用していただきました」
三菱車に備わっている悪路を安全に走行できる性能、給電機能などの観点から、県内のさまざまな自治体へEV車、PHEV車あわせて25台ほど納入しているそうです(2023年7月現在)。

2022年12月に発生した豪雪時の車両利用の様子。エクリプスクロスPHEVを利用し、町の職員が飲料水の配達などを行いました(写真提供:小国町)

2022年12月に発生した豪雪時の車両利用の様子。エクリプスクロスPHEVを利用し、町の職員が飲料水の配達などを行いました(写真提供:小国町)

電気自動車をBCPに役立てる世の中に

「現在あらゆるところでBCPの策定が進んでいますが、電気自動車を活用すれば、電気の確保が万全となるので、よりよいBCPができるのではないでしょうか。
自動車業界としては、これからカーボンニュートラルとBCPを意識していくことは今後もっと強化していかなければならないと思います。
その中で、三菱車の操縦性・走破性に優れた価値というのは、BCPとセットで広げていきたいと思っています」と鈴木さん。今後は、非常時にいち早く電気を必要とする介護施設や幼稚園、医療機関などにPRしていきたいと話してくれました。

※BCPとは、「Business Continuity Plan(事業継続計画)」の略称。緊急事態の際に企業や団体等が損害を最小限に抑えつつ、中核業務を継続あるいは早期復旧するための計画のこと。

平時では乗り心地を、停電時には非常用電源として、自動車という乗り物の最先端をいく電気自動車。
山形三菱自動車の取り組みが、今後ますます進化し、私たちの生活に安心を届けてくれる頼もしい存在になってくれるのではないかと、山形三菱自動車の可能性に大きな期待を抱きました。

「店舗にいらしていただき、ぜひ電気自動車の魅力を体感してみてください。三菱デリカミニの公式キャラクターの『デリ丸。』もお待ちしています」

「店舗にいらしていただき、ぜひ電気自動車の魅力を体感してみてください。三菱デリカミニの公式キャラクターの『デリ丸。』もお待ちしています」

 

 

プロフィール
山形三菱自動車販売株式会社 代表取締役社長 鈴木武浩さん

1963年山形市で生まれる。山形県立山形東高等学校から早稲田大学商学部へ進み、卒業後、株式会社 山形銀行に入行。小松支店長、仙台支店仙台営業第二部長、金池支店長、人事総務部長、取締役仙台支店長などを経て、2020年山形三菱自動車販売株式会社代表取締役社長に就任。
座右の銘:当下一念(中江藤樹)
ストレス発散方法:ジムで汗を流すことと、テニス。

テニス仲間の皆さんと。右から2番目が鈴木さん

テニス仲間の皆さんと。右から2番目が鈴木さん

勝負メシ【とんかつ三州屋のカツカレー】

厳選された豚肉のおいしさを存分に味わえる、肉厚でジューシーなとんかつが自慢のお店。なかでも鈴木さんがおすすめなのはボリューム満点のカツカレーだそうです。
「スパイシーなカレーとジューシーなカツのボリューム満点カツカレーを食べ、大将との何気ない会話で元気をもらってきます。ここ一番の時によく食べに行きますね」。

天童市糠塚2丁目8−28
https://tonnkatsusannshuya.gorp.jp/

勝負メシ【とんかつ三州屋のカツカレー】

山形三菱自動車販売株式会社 山形店

山形市五十鈴三丁目1-6

HP
https://www.yamagata-mmc.co.jp/

この記事を書いた人
たいこかいぎさん

たいこかいぎさん
Profile 山形会議キュレーター。上山市出身。お酒を愛するアマチュア打楽器奏者。広い人脈により、さまざまな調査能力に長けており、情報が早い。敬意を込め周囲は「記者」と呼ぶ。
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