爽やかな涼風が吹き抜ける真夏の高原。湿原に延びる木道に靴音がテンポよく響く。青空と入道雲を映す池塘では、チョウやトンボやイモリが戯れる。
蔵王のいろは沼へは、蔵王ロープウェイを利用し蔵王山麓駅から樹氷高原駅へ向かう。ここからユートピアリフトに乗り、観松平・いろは沼コース入口へ。
観松平は、盆栽の原型と言われる樹齢３００年を超える北五葉松が群生し、命名松が１８本あり蔵王連峰一の大きさといわれる天竜の松などがある。
いろは沼は、大小数十個の池塘が点在し、ワタスゲ、キンコウカ、コバギボウシなどの高山植物が群生する。湿地帯には木道が整備され快適なトレッキングコースとなっている。コースは、蔵王最高峰の熊野岳への登山道と繋がる。

観松平の斎藤茂吉歌碑

いろは沼入口の看板

初夏。ワタスゲが風になびく

盛夏。キンコウカが湿原を覆う

キンコウカは、漢字で「金光花」

晩夏。旅する蝶アサギマダラが飛来する

コバギボウシに止まるトンボ

池塘に生息するアカハライモリ

湿原にトンボの群衆が飛び交う

いろは沼より地蔵岳と熊野岳を望む

蔵王最高峰の熊野岳