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2021.01.08山形の地酒と共に四季の味を。ほっと一息安らぎの和食処
旬を楽しく和み飯 てる
人気のランチ。写真は「本日の海鮮丼ぶり」(1200円)。食材はその日の仕入れ状況によって変わります
※金額はすべて税別です(以下同)
山形市南西の郊外にたたずむ、大きな天然木の看板が目印の「旬を楽しく和み飯 てる」。ご近所の方を中心に美味しさと居心地の良さが評判のお店です。平日のランチタイムは、開店後すぐに駐車場が満車になるほど。そんな人気店を営む門間輝行さん・良子さんご夫婦にお店のこだわりを伺ってきました。
厳選素材を使用したメニューの数々
「新鮮な旬魚、なるべく天然物にこだわって“お客さまの笑顔のために”の気持ちを大切にしています」と門間さん。信頼のおける目利きの仲買人とやりとりを重ね、魚を仕入れているそうです。ランチのメニューひとつをとっても盛りつけの美しさはもちろん、きらきらと輝く新鮮な魚介をふんだんに使用し、自家製のお味噌やドレッシングを使用したりと、丁寧な仕事が一皿ごとに伝わってきます。
「てるの和み飯」(1500円)。お造り、焼き物、天ぷら、茶碗蒸しなどランチでも会席のような品数の多さ
門間さんが料理人を目指すきっかけとなったのは、学生時代に経験したスーパーの鮮魚売場でのアルバイトでした。職人の見事な包丁さばきを見て「一尾の魚がこんなにきれいな刺身になるのか」と感動したことがはじまり。それだけに、お造りへのこだわりは格別で、見た目も美しく、味はもちろん五感で楽しめる一品が堪能できます。
「本日のお造り」(1,500円)。この日は本まぐろ・イサキ・ぶり・ほたて・つぶ貝の五種の味覚を贅沢に
※季節と旬の魚により価格が異なる場合があります
実家にいるように和んでもらいたい
料理人として経験を積んでいた門間さんが自分のお店を持ちたいと強く思うようになったのは、仙台のホテルで一緒に働いていた先輩との出会いから。「先輩が独立して始めた郡山のお店へ修行に行き、手間を惜しまないこと、お客さんを第一に思う気持ちをそこでさらに学びました」と門間さん。地元に戻りどんなお店にしようかと考えた時、小さい頃に食べた母の味を思い出し、“実家にいるような空間で楽しく食事をしてもらいたい”と思ったそうです。そんな店内は一枚板のテーブルやお座敷スペースなど、ほっこりとする和の空間になっており、厚焼き玉子などの家庭料理や、山形の美味しい地酒が楽しめます。
お味噌汁は門間さんのお母様手づくりのこうじ味噌を使用
厚焼き玉子(500円)。口の中でふわふわとほどけて、お出汁の香りが広がります。お好みで大根おろしと一緒に
お酒は山形県産の日本酒を中心に。さまざまな料理に合うように豊富なラインナップ
色とりどりのお猪口がたくさん。自分の好みに合った飲み口の酒器を探すのも楽しそう
これからも旬の美味しさを身近にお客様のもとへ
「お酒の席だけではなく、お食い初めや法要など様々なシーンでもご利用いただいております。お客様が“美味しかったよ、また来るね”と笑顔でほめてくださった時はとても嬉しいですね」と奥様の良子さん
本格的なお料理と地酒を楽しみながらも、ほっとしたい時にはふらりと立ち寄れるようなカジュアルさ。温かいお味噌汁が恋しくなる時に足を運びたい、まさに実家のような和食処です。奥様をはじめスタッフの行き届いたおもてなしにも癒されます。今後はご主人自らカウンターに立ち、「お客様の目の前で料理を提供したい」と考えているそう。次に訪れる時は門間さんの包丁さばきを目近で楽しむことができるかもしれません。
カウンター席。柔らかい照明の下、美味しい料理を楽しんで(写真提供:旬を楽しく和み飯 てる)